近視が進む原因の多くは眼の奥行き(眼軸長)が主に思春期に伸びることです。近視の進行を抑制するには眼軸長が伸びるのを予防すればよいことになります。
眼軸長が伸びるのを抑制する薬物として、アトロピン点眼が以前より知られていますが、様々な副作用により実用化はされませんでした。最近の研究では低濃度(0.01%)アトロピンが少ない副作用で近視の進行を60%抑制することが明らかになり、海外ではすでにマイオピン®という商品名で製品化されています。
マイオピン®は近視進行の視覚制御を司る神経伝達系を遮断することによって近視の進行を抑制すると考えられています。マイオピン®の副作用は瞳がやや大きくなり、近くが見づらくなることです。日本での研究結果では実際上問題にならない程度でしたが、副作用を回避するため点眼は夜寝る前にします。
マイオピン®は2018年現在、健康保険の適応外です。治療は自費診療となります。
マイオピン®による治療の対象は6歳からおおむね12歳まで、近視の度数はマイナス6D(ジオプター:近視や遠視の単位)までです。12歳以上の方はご相談ください。
治療期間は2年間です。初回は1ヶ月分お薬をお渡しします。1ヶ月分の点眼液は3,500円(税込み、以下同様)です。問題なければその次からは4カ月分ずつお薬をお渡しします。4カ月分の点眼液は13,000円です。診察は1年毎に行います。診療代金は4,000円です。2年後に治療を継続するかどうかは相談の上決定します。
マイオピン®は近視の進行を抑制するお薬であり、今ある近視を治すお薬ではありません。
治療をご希望の方は電話でご予約の上ご来院下さい。
Tel:0742-53-3331